【ペルー：クスコのアルマス広場】歴史秘話と見逃せない建築物

クスコ観光で絶対に外せないスポット、それが「アルマス広場」です。インカ帝国の中心として栄え、スペイン統治時代を経て今もなお歴史と文化を伝えるこの広場は、まさに「過去と現在が交差する場所」。

この記事では、アルマス広場の歴史的背景や見逃せない建築物、アクセス方法や周辺の観光ルートまで、初めて訪れる方にもわかりやすくご紹介します。

アルマス広場とは？ペルー・クスコの中心地に広がる歴史の舞台

アルマス広場は、南米ペルーの世界遺産都市クスコの中心に位置し、インカ帝国とスペイン植民地時代の歴史が交差する象徴的な場所です。

クスコ観光の出発点として、多くの旅人がこの広場からペルーの歴史ロマンに触れています。

• インカ時代からスペイン統治へ
• 観光客が集まる理由と文化的価値

この広場は、かつてインカ帝国の政治・宗教の中心「ワカイパタ」と呼ばれた神聖な場所でした。その後、スペイン人によって再開発され、植民地支配の象徴としてカテドラルや教会が建てられました。

今ではその過去を静かに語るかのように、美しい建築群と石畳の道が広がり、世界中の旅行者を魅了しています。

では次に、インカ時代から植民地時代への変遷を深掘りしてみましょう。

インカ帝国からスペイン植民地時代へ、変遷のストーリー

驚くべきことに、この広場の下にはインカ帝国時代の土台が今も眠っています。

もともと「ワカイパタ」と呼ばれていたこの場所は、王族の儀式や重要な祭礼が行われる聖なる広場でした。インカの人々にとって、ここはただの広場ではなく「神に近づくための空間」だったのです。

しかし1533年、スペインの征服者フランシスコ・ピサロによってクスコが陥落。スペイン人はインカの神殿や宮殿を壊し、その上にカテドラルなどを建てて権力を誇示しました。

例えば、カテドラルはインカの神殿「ヴィラコチャの神殿」の石材を流用して建てられました。目の前の美しい建物が、実はインカの歴史と痛みを抱えていると知ると、見る目が変わってきます。

この歴史の二重構造こそ、アルマス広場を「ただの観光地」以上の存在にしています。

なぜ観光客が集まるのか？広場の文化的・歴史的価値

なんでみんな、ここに集まるの？それには理由があります。

まず、アルマス広場はクスコ観光の拠点であり、周囲にはレストランやホテル、ショップが集まっていてとても便利です。さらに、広場を取り囲むコロニアル建築群は、まるでタイムスリップしたかのような気分にさせてくれます。

そして何より「歴史が凝縮された場所」であるという点。インカのルーツとスペインの文化が重なり合い、それが現在でも街の景観や空気感に色濃く残っているのです。

例えば、夜になるとライトアップされた教会と噴水が浮かび上がり、まるで絵画のような風景に出会えます。そんな瞬間に立ち会えるのも、観光客が後を絶たない理由の一つ。

訪れる人はみな、歴史を感じながらも自分だけの時間を見つけられる。アルマス広場には、そんな不思議な魅力が詰まっています。

見逃せないアルマス広場の建築物とスポット

アルマス広場には、クスコの歴史と美が詰まった建築物やフォトスポットが点在しています。

建築好きや写真好きにとって、ここはまさに“宝箱”のような空間なんです。

• 2大教会で建築美を堪能
• 石畳と噴水のフォトスポット

特に注目したいのは、インカの遺産とスペイン様式が融合した建築群。そして、目を引く中央の噴水や石畳の小道がつくりだす風景の美しさです。

それぞれのスポットには物語があります。ここからは、見逃せない建築物と絶景ポイントを紹介していきましょう。

カテドラル、ラ・コンパニーア・デ・ヘスス教会の魅力

最初に目を奪われるのが、アルマス広場の北側にそびえるカテドラル。

完成まで約100年をかけたこの建物は、インカの神殿を解体して再利用した石で建てられており、荘厳な雰囲気が漂います。中には金箔が施された祭壇や、スペイン植民地時代の絵画が数多く飾られ、まるで美術館のような空間が広がっています。

もう一つの見どころは、カテドラルの隣に建つ「ラ・コンパニーア・デ・ヘスス教会」。こちらはイエズス会が築いたバロック様式の教会で、外観の装飾の細かさには目を見張ります。

特に夕暮れ時、赤く染まる空と重なった教会のシルエットは言葉にならないほど幻想的。その光景は旅の中でも強く記憶に残るでしょう。

石畳の通りと噴水のフォトジェニックな世界

カメラ好きなら必見なのが、広場中央の噴水と周囲の石畳の道です。

この噴水は昼と夜でまったく異なる表情を見せてくれます。昼間は青空の下で人々が集い、夜はライトアップされて幻想的な雰囲気に包まれます。特に雨上がりの夜、石畳が光を反射してまるで鏡のようになる瞬間は息を呑むほど美しいんです。

また、広場から放射状に伸びる細い通りも絵になるポイント。道の両側にはコロニアル建築やインカ時代の石壁が残っており、クスコの歴史がそのまま“風景”として残されています。

おすすめは、午前中の早い時間。観光客が少なく、静かな空気の中で自分だけの写真をじっくり撮れます。

アクセスと観光のベストタイミング

アルマス広場へは、クスコ市内から簡単にアクセスでき、安全対策も押さえれば心配なく観光できます。

ベストな時間帯や服装も合わせて知っておけば、より快適で満足度の高い旅になります。

• 市内からの行き方と安全面
• ベストな時間帯と服装の目安

まずはアクセス方法と治安情報から確認し、続いて観光に最適なタイミングや必要な準備について見ていきましょう。

クスコ市内からの行き方と治安情報

初めての海外、しかも南米。アクセスや治安が気になりますよね。

クスコの空の玄関口「アレハンドロ・ベラスコ・アステテ国際空港」から市内までは車で約15分。空港からタクシーやUberを利用すれば、広場まで安全かつスムーズに到着できます。料金は片道20〜30ソル（約800〜1200円）程度です。

市内に宿泊している場合は徒歩でもアクセス可能。特にサンブラス地区やアベニーダ・エル・ソル沿いのホテルからは、歩いて10〜15分ほどの距離にあります。

治安面では、昼間の観光はほぼ問題なし。ただし、スリや置き引きには注意が必要です。特に広場で写真に夢中になっているときは、荷物の管理をしっかりと。夜間の一人歩きや人通りの少ない路地は避けた方が安全です。

おすすめの時間帯・所要時間・服装の目安

「いつ行くのがいい？」これは旅の満足度を左右する重要なポイント。

おすすめは午前9時〜11時の時間帯。まだ観光客が少なく、光の角度も建物を美しく照らしてくれます。午後は人通りが増え、にぎやかな雰囲気に。夜はライトアップが見事ですが、防犯意識は忘れずに。

所要時間は、建築鑑賞と写真撮影で約1〜2時間が目安。カフェやレストランでの休憩も含めるなら2〜3時間あるとゆったり楽しめます。

服装は、日中と朝晩で気温差があるため重ね着がおすすめ。クスコは標高約3400mと高地なので、紫外線対策（帽子・サングラス・日焼け止め）もお忘れなく。また、石畳の道が多いため歩きやすい靴は必須です。

アルマス広場周辺のおすすめ観光ルート

アルマス広場を中心に、徒歩圏内で楽しめる観光スポットが多数あります。

効率よく回れるルートを知っておけば、限られた時間でもクスコの魅力をしっかり味わえますよ。

• 歩いて回れる観光名所
• 半日・1日モデルコース

まずは、アルマス広場からアクセスできる主要観光スポットを紹介し、次に予算と移動時間も含めたおすすめ観光モデルプランを提案します。

サント・ドミンゴ教会、12角の石、サンブラス地区へ歩こう

広場の周辺には、インカとスペインの歴史が交錯する注目スポットが点在しています。

最初に向かいたいのが「サント・ドミンゴ教会」。ここはインカの太陽神殿「コリカンチャ」の上に建てられており、内部にはインカの石積み技術とスペイン建築が共存しています。

次は「12角の石」。インカ時代の技術の粋が詰まったこの石は、継ぎ目のない精密な石組みが有名で、SNSでも人気のフォトスポット。アルマス広場から徒歩約5分です。

さらに足を延ばせば「サンブラス地区」に到着。アーティストが集まるこのエリアは、石畳の坂道と青い扉が印象的な街並み。カフェやギャラリー、手作り雑貨の店が並び、歩いているだけでも心が弾みます。

すべて徒歩で回れる距離なので、ゆっくり歩きながらクスコの空気を味わってください。

半日・1日観光モデルコース【予算・移動も解説】

時間が限られていても、計画的に回ればクスコの魅力をしっかり堪能できます。

ここでは、滞在時間に応じたモデルコースを2つご紹介します。予算の目安も合わせてどうぞ。

半日コース（3〜4時間）

• 9:00 アルマス広場で写真撮影＆カテドラル観光（入場料25ソル）
• 10:30 12角の石を見学（無料）
• 11:00 サンブラス地区のカフェで一息（ドリンク約10ソル）
• 12:00 サント・ドミンゴ教会を外観だけ見学

1日コース（6〜8時間）

• 9:00 アルマス広場からスタート
• 9:30 カテドラル内部をじっくり鑑賞（入場料25ソル）
• 11:00 ラ・コンパニーア・デ・ヘスス教会も見学
• 12:30 サンブラス地区でランチ（予算30〜40ソル）
• 14:00 サント・ドミンゴ教会と博物館（入場料15ソル）
• 15:30 お土産探し＆休憩</

全体の予算は、半日で50〜60ソル（約2,000円）、1日で100〜120ソル（約4,000円）程度が目安。時間に余裕がある方は、博物館やマーケットにも足を伸ばしてみてください。

クスコ観光でアルマス広場を満喫するコツ

せっかく訪れるなら、記憶にも写真にも残る素敵な時間を過ごしたいですよね。

ここではアルマス広場を120%楽しむためのコツを、写真映えスポットと地元グルメの観点から紹介します。

• 写真映えスポット・ベスト3
• 地元グルメとカフェで小休憩

ベストな撮影場所や、おすすめのカフェを押さえておけば、旅の満足度はぐっと上がりますよ。

写真映えスポット・ベスト3

クスコの魅力を写真に残すなら、撮影場所にもこだわりたいところ。

ここでは、誰でも簡単に“絵になる一枚”が撮れるスポットを3つ紹介します。構図や時間帯を少し意識するだけで、プロ並みの写真が撮れちゃうんです。

• ①アルマス広場の中央噴水とカテドラル
  朝の柔らかい光がベスト。人が少なく、空も青く映ります。
• ②サンブラス地区の坂道と青い扉
  小道の曲がり角にある扉が人気。晴れた午後にどうぞ。
• ③アルマス広場を見下ろす展望ポイント
  サン・クリストバル教会周辺からの俯瞰ショットは圧巻。

カメラ好きなら早朝から出かけるのが鉄則。人が少ない、光がやさしい、空気が澄んでいる。三拍子そろって、最高の撮影タイムです。

地元グルメとカフェで小休憩するならここ！

歩き疲れたら、地元の味でほっと一息。

アルマス広場周辺には、観光客も入りやすい清潔でおしゃれなカフェやレストランが豊富です。しかもローカルフードも楽しめるので、異文化体験にはぴったり。

• グリーンズ・オーガニック：地元野菜を使ったヘルシー料理。ビーガン対応もあり。
• パディーズ・パブ：外国人に人気のバー兼カフェ。昼はハンバーガー、夜はビールも◎。
• チャクラ・キッチン：クスコ料理を手軽に楽しめる。アルパカ肉のグリルは必食！

どの店もアルマス広場から徒歩3分以内。Wi-Fiや英語メニューがある店舗も多く、旅先でも安心です。

ちょっと休憩したいとき、現地の人と交流したいとき、そして旅の感動を整理したいとき。そんな時間を過ごす場所として、ぜひ立ち寄ってみてください。

まとめ｜アルマス広場を歩く前に知っておきたい物語

今回は、インカ帝国からスペイン統治までの歴史を刻む「アルマス広場」の魅力について解説しました。

広場に一歩足を踏み入れるだけで、インカとスペインの交差点に立ったような感覚に。歴史を知った上で訪れることで、風景の見え方は一変します。

次は、アルマス広場を起点にクスコの街を歩いてみましょう。文化と歴史が息づく旅が、きっと待っています。